”あれ、今は何月だったけ?”

Writen by 杉原 功修さん

冬は静かな山深い大塔も4月、5月に山道を歩くと山菜や樹々の新芽で一変して賑やとなり春の訪れを山が喜んでいるのを実感します。

そんな山里に定年後移住して9年になります。

毎日がGWの生活となり、初めの頃は”あれ、今は何月だったけ?”とスマホで確認する日々が多かったですね(あまりテレビを見ないので….)。

今はテレビやスマホで簡単に調べる事が出来ますが”昔の人はどの様にしていたのか?”と疑問に感じ、地区のお年寄りに私のアホな体験を話して聞いたことがありました。

笑いながら曰く「昔は正月の若水くみに始まり、集落や家での決まった行事が一年を通じて毎月有ったからな。そんなこと感じた事が無かったわ、でも今は人が居なくなりそんな行事をすることなくなったわ。あんたも山里へ来たのだから自分なりの行事を決めて暮らしてみてはどうかな。」と言われました。

「それなら!」と数年かけて1年を通じて我が家の行事を考え今となっています。

近くでは4月は毎日の散歩道に生えているヨモギの新芽を摘みお餅を作ります。

摘んできたヨモギをなるべく柔らかい新芽の選抜、湯がき、こまく刻み餅つき機の中へ!たちまちヨモギの良い匂いが部屋中に。

この臭いに包まれると”4月そろそろ夏野菜植付の準備をしないと!”とスイッチが入るようになりました。

こんな小さな自分なりの行事が、自由に自分らしく生きれる山里の田舎暮らしをより豊かにしてくれています。

5月はお茶の新芽を摘み新茶を作ります。

最後まで読んで頂きありがとうございました。

この記事を書いた人

杉原 功修さん

大阪八尾市から移住して3年になるUターン組です。畑仕事を中心に趣味の帆船模型作り、アマチュア無線、真空管ラジオ・アンプ作りと田舎生活を満喫しています。暮らしを中心に田舎の良さをお伝え出来ればと思います。