私の年2回ある頼まれ仕事とは...?

Writen by 杉原 功修さん

田舎の穏やかさを感じるこの地域ですが、毎年夏前になると、朝夕に爆竹や電動ガンの音が響き、驚かされます。これは、畑や庭先に植えられた果物を狙ってやってくる猿を追い払うための音です。

この音が聞こえ始めると、私の「頼まれ仕事」が始まり、忙しくなります。その仕事とは、果実の“実落とし”。笑わないでくださいね(笑) 実はとても大切な作業なんです。

今の時期、地域の庭先ではスモモやビワがたくさん実っており、昼間は猿、夜になると鹿などがやってきて狙います。一度ここで食べ物が得られることを覚えると、動物たちは栄養価の高い“餌場”として認識し、周辺の畑の野菜にも被害が及ぶ可能性があります。早めの対応が必要です。

この地区には、かつては107戸・300人以上が暮らしていましたが、今では45戸となり、大半の住民が後期高齢者という限界集落になっています。そのため、広い地域に住民が植えた果物の木が点在しています。

空き家にある果物の木については、持ち主の了承を得て伐採を進めています(詳しくは2022年12月の投稿「柿の木さんごめんなさい。」をご覧ください)。一方で、住まれているご家庭の木は、出て行かれたご家族の思い出が詰まっていることもあり、なかなか伐採には至らないのが現状です。

そこで、果実が実り始めた段階で早めに実を落とし、処分するという方法を取っています。獣害対策としては、「見せない」「食べさせない」「怖がらせる」が基本とされていますので、地道に続けていきたいと思います。

次は柿や栗が実る秋がやってくるので、しばらくは小休止…ちょっと嬉しいです!落とした果実は山の恵みとして、ジャムやドライフルーツ他に加工し、少しですが美味しくいただいています。

最後まで読んでくださって、ありがとうございました。

この記事を書いた人

杉原 功修さん

大阪八尾市から移住して3年になるUターン組です。畑仕事を中心に趣味の帆船模型作り、アマチュア無線、真空管ラジオ・アンプ作りと田舎生活を満喫しています。暮らしを中心に田舎の良さをお伝え出来ればと思います。