田舎暮らしで判った“旬”とは。。。
皆さん“旬”をご存知でしょうか?
知ってますよね~
私も知っていました。
いえ、知っている(=判っている)と思っていました。
でも、田舎で暮らし始め “知ることと、判ることは違う” 事を痛感しました。
国語辞典で“旬”を調べると「魚介類や蔬菜 (そさい) ・果物などの、最も味のよい出盛りの時期。」とあります。
大阪に住んでいる時は、スーパーや百貨店で「旬の○○ 美味い」などといったポップの前で「もう出たんだ、早いな~ 旬だから買おう」と言っていた事を思い出します。
食べるとそれなりに美味しいのですが。。
舌が肥えたのか。。
(身体は間違いなく肥えてますが。。汗)
何故か違和感を感じていました。
そんな漠然とした思いの中、田舎で暮らし始めた頃、ご近所からご自分の竹林より「今行って掘り出したよ、直ぐに湯がくんやで」と筍を頂きました。
清々しい程の竹の香りがする筍を早速湯がき、味見をすると。。
”え!! 筍。。こんなに甘いものなんだ!”とビックリ。。
私が今まで食べた中で一番美味しいものでした。
その時に違和感の理由の一つがハッキリ判りました。
”収穫から消費者までに日数がかかり鮮度が落ちている”
のです。
いくら旬といえ、スーパーで販売されている野菜は、通常なら農家の方が一旦農業団体に出荷し、そこから市場に送られ、販売されるというルートをたどります(産地直送もありますが、それでも。。)。
このため、地方の野菜などは、スーパーに並べるまでに日数がかかるので、鮮度低下は仕方がないのかもしれません。
今年も旬の美味しい筍を求めて、ご近所の方と竹林へ。。
「あ! 猪に食べられた」
との声の先には、綺麗に掘られた後が。。
先を越された~(笑)
土から少し顔を出した筍を収穫して家へ、早速手製のロケットストーブで湯がき始めました。
話はそれますが、山奥の田舎暮らしにはロケットストーブが非常に便利です。
災害でライフラインが完全にストップした時に、燃焼効率も良く、誰でも簡単に火がおこせ、しかも調理器具としても使える。(東日本大震災の際も大活躍したようです)
廃材で簡単に作れますのでお薦めです。
話を元に戻して。。(笑)
味見をして感じることは、新鮮な”旬”の味と山の香りです。
”山を喰らう”とはこの事なんだと実感します。
スーパーまで片道車で50分、一番近い飲料の自動販売機まで片道2Km、診療所は週2日しか診療しない不便な田舎の平瀬ですが、自然に抱かれ、旬の山の恵みを頂く時の心の充足感を一度味わうと「どんなところでも住めば都だ」の言葉が自然と出てきます。