子連れ移住事情〜保育園編①
小さい子を連れて都会から龍神に移住してこられる方をここ数年見かけていません。
8年前、私が東京から龍神村をネット検索した時は、今ほどSNSも進んでいませんでしたし、この「たなごこち」のように移住者自身が発信するサイトも存在していませんでした。せいぜい田辺市のHPから情報を得るだけでした。
今後、龍神村に移住したいなと思われる方のいい情報源になれればと思い、私は子連れ移住者として、保育園や小学校事情などちょこちょこお届けしたいと思います。
私が龍神村に移住するとなった時、ちょうど息子の幼稚園受験に悩んでいた頃でした。
当時は東京の品川区に住んでいて、初めての子でしたのでネット情報に頼っていて、幼稚園バスがあるか、親の出番はいかほどか、どんな雰囲気か、親のお迎え時の服装に規定があるのか。。など、毎日のように幼稚園の口コミを読んで頭痛がしていたのを覚えています。。
情報がありすぎて、ある意味チョイスが多すぎて、東京での幼稚園探しは苦痛そのものでした。
そんな矢先、龍神村に移住すると決まり、実は肩の荷が下りてホッとしたのを覚えています。
なぜなら、村内には田辺市立の保育園が3つしかなく、学区と考えると「もうこの保育園しかない」という状態だったのです。
「チョイスなさすぎ」。。が、当時の私には有難いことでした。
唯一の情報源であった田辺市のHPで息子が通う保育園の外観の写真を見ました。
木の造りでとても可愛らしい保育園の印象でした。東京では逆にこういう見た目のナチュラルな園が今求められているよなーと思いながら。。
しかし、市のHPではピアノが何台だとかブランコがあるだとか、あまり助けにならない情報が載ってるだけで、妄想は膨らむばかりでした。
唯一、知って驚いた事は、その保育園は「僻地(へきち)」という区分に入っていることでした。
・・「私、品川区から僻地に行くんだ。すごいギャップ。。。」
東京では、ある幼稚園の未就園児クラスの入会説明会兼抽選会に参加したことがありました。
お母さん方は黒や紺のスーツをピッしと着こなし、美しい姿勢で座られていました。倍率はだいたい5~6倍くらいだったと思いますが抽選です。運よく当選し、そのクラスに入ることができました。
運よく入れたそのクラスを辞めて移住する、というのはなんて勿体ないのでしょう・・そんなことを思いながら私たちは龍神村の保育園の入園面接日を迎えました。
私のなかでは「入園面接」=「親も子供もピッしとキメる」でしたので、息子もお坊ちゃま風に、私もそれなりにきちんとしていきました。
しかし、他のお母さんはまさかのエプロン姿、はたまたジャージ姿で面接に来られていて度肝を抜かれたのを覚えています。
ここまで違うのか・・ものすごいアウェイ感を感じましたが、当時の園長先生の一言がとても救いになりました。。
「今すぐにでも入園してくれてもいいのですよ。楽しみに待ってます。」
ああ、ここは待機児童は存在しないんだ・・子供はウエルカムなんだと。。
同じ田辺市でも、それぞれの地域の保育園(こちらでは保育所と呼ぶことが多い)と、僻地龍神の保育園とではまた違うと思いますが、息子をこちらの保育園に入園させることができて、今となれば下の子もお世話になり、私にとっては龍神の保育園がベストチョイスだったなと思っています。
この3月に下の子も保育園を卒園しましたが、これからも龍神の子育て事情をお伝えしていきたいと思います。