「がんたろう」はどちらの太郎さん?
「たなごごち」のライターを務めさせて頂き、早くも5度目の記事になります。
自分の人生を振り返り、龍神での生活にアンテナを張って毎日を過ごしております。
田辺市に、龍神村に興味を持って頂ける方が少しでも増えたらなと思いながら書いてきたことですが、実は同じ境遇のIターンの方や、ローカル龍神村民の方、元龍神村民で今は都会に住む方などからの反響もたくさんいただいていております。
Iターンの方は「自分も同じだった!思い出す!(涙)」とか、ローカルの方からは「改めて龍神に来てくれてありがとう!」とか、元龍神村民の方からは「改めて自分が育った環境がいかに素晴らしいかを見直した!」と嬉しい声を頂きます。
とてもいいことだと思います。
IターンだけでなくUターンも増えていくかもしれませんね!
突然ですが、私は蝶が昔から大の苦手です。
小学校のころからキャーキャー言って逃げ回っていました。蝶のいる熱帯植物園に入ろうものなら失神すると思います。(入ったことがないので推測です)
さて、5月末から6月に入るころ、この山奥にはダークブラウンボディでオレンジの模様の蝶が大量発生します。どうやらテングチョウという蝶のようです。本来ならここらへんで写真を載せたいところですが、どうぞご自身でお調べになってください。
そのテングチョウ大量発生が今年も始まりました。特に天気のいい日、国道は蝶で埋め尽くされ、家の軒下など涼しい場所で休んでいるのです。しかも大量に、です・・
玄関や窓を開けたら一斉に飛ぶのです・・ひょえーーーーーー。
山奥に住み始めたころは、モンシロチョウにも奥歯ガタガタ言わせながら生活していた私も、さすがにモンシロチョウくらいなら傍に来られても悲鳴は上げなくなりました。が、大量のテングチョウだけはさすがに克服できません。6月中旬まででしょうか・・もう少しの辛抱です。
この「蝶問題」は山奥に住んでいたら切っても切れない問題ですね。「問題」と思っているのは私だけかと思いますが。
しかし「山奥いるいる危険な生き物問題」は子供たちに注意していかなくてはいけません。
都会で子育てをしていたら「車・不審者・ゲリラ豪雨に気を付けろ」と教育してきたかもしれませんが、今は「スズメバチ・ハビ(マムシ)・ムカデ・毛虫・猪・熊に気を付けろ」となっています。
(もちろん車に気を付けることも教えていますが日常の中で「歩道を歩く」というのがないので(保育園へは片道11キロのため車で送迎・小学校へはドアtoドアでスクールバス)こうなります)
都会生活で家の中の身を守る「三種の神器」は何でしょう。
それは防犯カメラかもしれないし、玄関に置いてあるバット、フライパンかもしれません・・
山奥の我が家では「家の中にトングと虫取り網を常備する」ことが大切になっています。知らぬ間にそこにいる巨大ムカデを捕まえるためのトング、室内に侵入したスズメバチを捕まえるための虫取り網。ポイズンリムーバーも用意してあります。これらは山奥生活を安心して暮らすための「三種の神器」です。
今の家に住み始めたころ、真夜中、突然足にバサッ大きな何かが落ちてきたことがありました。一瞬チクっという感じで・・隣では幼い長男が寝ていたものですから、抱き上げて急いで電気をつけて周囲を確認しました。
なんと手のひらサイズの巨大な蜘蛛が布団の上にいるではありませんか!!
生まれて初めて見る蜘蛛で、毒の有無も分からず、夫も不在でしたのでパニックになりましたが、どうすることもできないのでとりあえず放っておきました・・
のちに、その蜘蛛は害虫ではなくアシダカグモという益虫で「家の守り神」としてゴキ●リなどを食べてくれると知りました。しかし、あの巨大なボディが家の中をゴキパトしてくれる事は私には耐えがたいことでした・・
ごめんなさい、アシダカさんと暮らすなら、見慣れた黒い彼と共に暮らすことを選びました。(アシダカさんの写真を載せたいところですがどうぞご自由にお調べ下さい)
カメムシ問題も付いて回ります。
移住当初、保育園の子供たちが「カメムシくさーい!」とよく騒いでいました。老若男女から嫌われている存在です。私はカメムシの脅威を知らず、そのルックスや匂いに敏感ではなかったのですが、そのうち彼がいかにヤリ手なのか知り、今ではカメムシ対策もぬかりなくやっていっています。
「がんたろう」もどちらの太郎さんかな?と思っていました。
それは巨大なミミズでした。
地元の方は彼をウナギのエサにして、「がんたろう」とフレンドリーに呼んでいます。
都会にはいない生き物が多いのが山奥です。しかし嫌な洗礼を受けるだけではありません。
6月の頃は近くの原っぱで姫ボタルが、川の近くではゲンジボタルを見ることができます。
夏の夜になれば窓ガラスにヤモリがくっついているのも珍しくありません。手のひらの観察までできます。
今後、猿や鹿など「山奥いるいる生き物」とのエピソードもご紹介していけたらと思っています。