山奥暮らしだからこそ、自分達の安全は自分達で守る
また台風、集中豪雨のニュースに心配する季節が来ました。
私の住む平瀬地区は国道371号が地区の真ん中を東西に通っています。
西側(鮎川方面)は平瀬まで2車線で非常に走りやすいのですが、東側(滝尻王子方面)は1車線でカーブが多く、雨の走行には特に注意が必要で、共に下の国道311号に合流します。
両側とも山添いを走っており、そこに建てられている電柱で暮らしに必要な電気、電話(携帯電話も)、CATV(テレビ放送、インターネット)が通っています。
大雨他による土砂崩れの発生で電柱が倒れると”情報の孤島”となりますが、車も通行出来なくなると復旧まで”陸の孤島”です。(此れが一番恐い)
救急要請の連絡等は行政防災無線が最後の頼りとなってしまいます。
防災について地区の方と話し合うと、異口同音に「携帯電話が有るから大丈夫」の声が聞こえます。
でも阪神・淡路大震災、東日本大震災他の災害の経験から「携帯電話を災害時の情報伝達手段に使う」との考えは、基地局の停止、発信規制などで非常災害時には正常に機能できない可能性が極めて高いと思う事が必要です。
携帯電話は “平常時の通信手段” なのです。
仕事上で経験した先の大震災の復旧支援、その後の報告書の検討などから、情報伝達手段の壊滅状態の中でアマチュア無線局が地方自治体に協力するなどして、被害情報の収集や安否情報の伝達等、人命の救助や災害の救援等のための電波法第52条第4号の規定に基づく非常通信を実施し、非常に大きな貢献をした事が判りました。
平瀬を見ると、地形的に災害時に外部への連絡は非常に難しい事が容易に想定されます。
そのため今年も大雨等が発生する時期の前に、外部用の大電力トランシーバ、地区内用の特定小電力トランシーバーを使って通信訓練とエンジン発電機の確認を実施しました。
行政の支援を受けながらも、「地区の自分達の安心、安全は自分達で守る事」との気持ちは、山奥の田舎暮らしでは大切な事だと思います。
「今年も訓練だけで終わったね」との声を聞きたいですね。