獣(けもの)たちの話

Writen by なかやまさん

こんにちは。なかやまです。

先月にもお伝えしましたが、田辺は温州みかんの収穫時期となっており、依然と皆慌ただしく収穫作業を行なっています。

収穫した温州みかん

季節が移ろい秋が深まり、みかんや柿が食べごろになってくる時期になるにつれ、山の獣たちも匂いを嗅ぎつけて畑にやってきます。

みかんのイノシシ被害の様子

上の写真は先日、収穫作業中に撮ったものですが、木の裾(下の方)に実ったものが食い荒らされていました。木の枝にのし掛かって食べたのか枝も折られており、農家としてはたまったものではありません。

わたしの幼い頃はイノシシの被害はあまり頻繁には聞きませんでしたが、近年は人間の住むあたりには美味しい食べ物があるのを知ってか、民家のすぐそばまで奴らはやってきます。

農作物に被害を与える野生動物は今回のイノシシに限らず、他にもシカやカラス、アナグマなど色々といます。

畑の中に入ってこれないようにワイヤーメッシュ(金網)を張ったり、電気柵をしたり、罠を仕掛けたり、釣り糸を張ったりと色々と対策はしますが、柵の下に穴を掘ったり、突き破ったりと、奴らも生活がかかっているからか、しつこく侵入を試みてきます。(罠について、捕獲する方法や動物によって免許が必要なものもあります)

あと、獣たちの中にはこんな可愛いものもいます。

3匹同時に入ることは珍しいです

ラスカルこと、アライグマです。

今回はどういう訳か、庭先に仕掛けておいた箱罠の中に小型のアライグマの兄弟?が3匹仲良く入っていました。

アライグマはウシガエルやブラックバスと同様、もともと日本にはいない外来生物で、ペットとして飼われていたものが逃げたり、捨てられたりして野生化しています。

可愛い見た目とは裏腹に割と凶暴で、我が家もみかんや柿などの果樹の他、畑の隅へお楽しみとして植えておいたスイカまでも食い荒らされました。わたしは経験がありませんが、住居に侵入して悪さをすることもあるようです。

田辺市の調べによると、4年連続して年間捕獲数は400匹以上にもなり、依然増加傾向にあるようです。

ですが、人間たちの勝手な都合によって異国の地に連れてこられた挙句、嫌われ者のレッテルを貼られて捕獲されるのはかわいそうに感じます、、、

アライグマに限らず、獣たちとうまく共存できれば一番よいのでしょうが、なかなか難しい問題ですね。

では今日はこのへんで、、、最後までお読み頂きありがとうございました。

この記事を書いた人

なかやまさん

田辺市の山間部出身の30代。農業大学卒業後、Uターンして地元で就職し、5年前に実家の家業である農業の道へ。主にみかんなどの柑橘類や南高梅を栽培しています。趣味は自然豊かな和歌山県内の海や川で釣りをすること。自身の日々の暮らしの風景や、地域での出来事などを発信してゆきます。