遊
山道を歩く時の「ダル」対策は?
せっかく移住したので、ここ大塔地区の歴史を知ろうと思い調べています。
地区の方の押入の奥に有った資料「熊野富里村採訪雑記」(昭和24年3月 眞砂光男氏 著書)を見ていると・・気になる記述が!
「ダル」(ダル神、ヒダル神、ガキとも言われてます)です。
山中の道を歩いている人に憑りつき激しい空腹感、飢餓感、疲労を覚させ、その場から一歩も進めなくなり、最悪死なせてしまうとされる妖怪?です。
これに憑かれる場所は、山道、峠、四辻、行き倒れのあった場所などが多いと言われ、熊野古道沿いには特に多く伝承が残されています。
南方熊楠先生も、雑誌『民族』で「ヒダル神」について論じており、自らの「ガキに付かれた」体験を記して、この状態を「脳貧血」と表現しています。
話は戻り、何故「ダル」に目が止まったかと言いますと、小学生3年(55年前)の体験からです。当時、上富田町に住んでいて、友達他5人と山へ山菜採取へ行ったとき、山道で前を歩く友達が急に足から崩れるように倒れ動けなくなりました。
「ダルや! ダルに憑りつかれた!」 の声で、言い伝えの通り残していた弁当の飯を食べさせると・・急に元気に・・。急いで山を下りた次第です。
私の住む大塔地区では鮎川から平瀬、和田への山道、下川下から三川への山道でその伝承があります。今は、原因は妖怪ではなく、空腹で急坂等を歩くことによる「低血糖症」他だと言われています。
時期的に先ですが、暖かくなりハイキング他で整備された山道を歩く以外は、事前に調べ準備をして楽しんで下さい。
でもその時は、ポケットに飴玉1個を入れてくださいね。
それでダル対策はバッチリ!(笑)