山寺からの入相の鐘に終わる日々

Writen by 杉原 功修さん

私の住む平瀬に山寺の「海蔵院」(かいぞういん 臨済宗妙心寺派の寺院)があります。寛文年間(1662年)頃から有る寺院だそうです、前にはご住職がおられたそうですが現在は無人で、地域の檀家の方がお守りされています。

この山寺から1年365日夕方4時半頃に鐘がつき鳴らされます、聞けば「入相の鐘」として鐘をつかれているとの事で、檀家総代の方がされています。
「入相の鐘」とは、日没頃に寺で勤行(ごんぎょう)の合図につき鳴らす鐘で、ご住職が居なくなっても伝統として昔から連綿と続けられています。

この鐘の音で、遊んでいた子供たちは家路とつき、大人達は畑仕事を終わります。
また、小盆地の平瀬を作っている周りの山々の四季折々に見せる姿に、何とも言えない味わいを加えていてます。
前の都会生活を思うと、生活の物事がシステム化されそれを金銭が繋いでいます。
そのため、それに縛られてしまいかえって生活や物事が複雑化して情報やモノに振り回されることも多いのですが、田舎の人は違います。
田舎の人たちは、天候や農業、野生動物など自然と向き合い、非常にシンプルです。
私もその一員になりたいと思い、移住から5年努力してきました。
山寺の鐘の音で終わる一日が、感じられる様に成ってきた自分が嬉しいです。
最後まで読んで頂いて有難うございます。

この記事を書いた人

杉原 功修さん

大阪八尾市から移住して3年になるUターン組です。畑仕事を中心に趣味の帆船模型作り、アマチュア無線、真空管ラジオ・アンプ作りと田舎生活を満喫しています。暮らしを中心に田舎の良さをお伝え出来ればと思います。