田辺のスーパーのレジはアメリカのノリに似てる!?

Writen by さとこさん

「みかんいらん?」と聞かれる日々が増えて来ました。
本格的な冬の到来です。

移住前、みかんがこんなに美味しいものだとは知りませんでした。
近所のスーパーで買って食べていたみかんの味は、「こんなもんかな」って感じで。

でも、田辺に来てみかんの印象が一変しました!みかんってこんなに味が濃くて、こんなにジューシーなのですね!そして、自分で買うものではないのですね!

1月生まれの娘がお腹にいた冬、妊婦検診で先生に聞かれたことがあります。

1日、みかんは何個食べてるのか・・と。

そう、妊婦は糖分の摂りすぎに気をつけなくてはいけません。
田辺の産婦人科では、チョコとかではなく「みかん」が糖分摂りすぎをはかるモノサシなのかと驚きました。

さて、先日「田辺のいいとこ・わりぃとこ」という講演会に移住者として登壇させていただきました。「田辺のいいところ」を考えていた時に、気がついたことがあります。

田辺のスーパーのレジはアメリカのノリに似てるな、と。
私がアメリカに住んでいた時、スーパーでレジの人に「Nice scarf! Where did you get it? そのマフラー素敵ね!どこでかったの?」とか良く聞かれました。他の日は、「I love your hat! Where did you get it? その帽子いいわね!どこで買ったの?」とか話しかけられるのです。(大体、「日本で買ったのよ」と答えると「さすが日本ね」ってなります)
アメリカ人は話が好きな方が多いです。良いコミュニケーションは血の通った暖かいもので、私はそういうレジでの会話が好きでした。(アメリカも広いので土地柄もあるかと思いますが)
日本は、特に東京など大きな街ではなかなかレジでお客さんと店員の会話が始まるってないですよね。

ところが、田辺のレジでもアメリカと似たようなことが発生するのです!
レジの方に「今日はおでんやな?寒いでな」とか「カレーやな?」とか言われたり、レジで並んでいる隣のお客さんと話が弾んだり。
もっといいところは、子供を連れている時などは、レジ会計が終わったら商品の入ったバスケットをサッカー台(商品をバッグに詰めるテーブル)まで親切に運んでくださる時もあります。東京ではそんなこと一度もされたことありません。

田辺は、自己主張の控えめな方が多いのかなって感じながらも、スーパーのレジはコミュニケーションが暖かく、コミュニケーション力の高い場だなって思います。
こういうコミュニケーションが苦手だとか思われる方もいるかと思います。でも、私はなんだか暖かくて好きなんですよね。

「東京は冷たい」と、関西の方が感じると良く聞きます。
私も田辺に住んで10年ですので、埼玉に帰省すると人々の冷たさに驚きます。スーパーのレジで一番感じます。店員と客の間に気さくな会話なんて発生しない。客もそれを求めない。
昔はそれが当たり前と思っていましたが、こちらに10年も住んでいると違和感を感じるようになりました。ということは、東京に長らく住んでいた田辺の方が帰省などされたら、私とは逆の違和感を感じるのでしょうか。ちょっと興味があります。

さて、今年も残すところあと少しとなりました。
2021年もたなごこちをお読み頂きありがとうございました。
皆様、良いお年をお迎えください。

この記事を書いた人

さとこさん

埼玉県出身。3年間の海外生活以外は実家を出たことがない。 子供英会話講師など英語に関わる仕事を続けて、友人の紹介でテレビ番組の翻訳業務に就き、テレビディレクターである今の夫と結婚。東京でのママ生活を満喫していた。ところが、2012年夏、夫の「龍神村へ移住したい」の一声で当時2歳の息子と3人の移住決定。今は長女にも恵まれ、親族も友達もいなかった関西の、しかも山奥での私の暮らしが続いている。